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墨田区立外手小学校(2009年実施)

第1回墨田区立外手小学校「生きものとお話しよう!」2009年6月12日(金)

平成21年度、墨田区立外手小学校における1回目の訪問です。
墨田区立外手小学校では、4年生の児童54名とビオトープ造成に向けて授業を進めていきます。



今日のテーマは「生きものとお話しよう!」。NPO法人アサザ基金の飯島先生の話に、子どもたちからは早速「そんなの無理だよ~」と声があがっています。

生きものとお話するためには、生きものがどんな「体のつくり」をしているかじっくり観察する必要があります。児童を例にじっくり観察する飯島先生。「髪の毛があって、目がくりくりしていて。う~ん、よく動いて活発ですね~」。子どもたちもその様子をしっかりと見ています。



生きものの「体のつくり、くらし、すみか」には全て意味があります。そして全てに関連があります。





トンボや、カエルなどを例に、生きものについて子どもたちが知らなかったことが次々に明らかになっていきます。飯島先生の手からすらすら描かれる生きものに、子どもたちの歓声が鳴り止みませんでした。



次回の授業は外手小学校のプールに来たトンボの「ヤゴ」の観察です!
みんなヤゴは触れるのかな?上手にスケッチできるかな?
次回もいろいろな発見がありそうで、とても楽しみです!



第2回墨田区立外手小学校「学校に生きもののすみかをつくろう!」2009年6月19日(金)

墨田区立外手小学校、第2回目の訪問です。



今日のテーマは、「学校に生きもののすみかをつくろう!」です。毎年6月のプール開きの前にプールで「ヤゴ救出作戦!」を3年生が行っています。
そのヤゴを分けてもらい、4年生がスケッチすることになりました。
みんなも去年、ヤゴ救出作戦をやっているから、きっと大丈夫・・かな?!





さすが!みんなヤゴはお手の物のようです。触って観察する子もいれば、元気なヤゴに逃げ回られている子もいました。



NPO法人アサザ基金の飯島先生が、みんなの席を回って何やらこそこそ・・・何かと思ったら、ヤゴにはエサを捕まえるために、長くのびる「あご」があり、それを子どもたちに見せて回っていました。
「すごーい!」「初めて見た!」とみんな目を丸くさせていました。





どうやら外手小学校にやってきているトンボは「ノシメトンボ」のようです。ヤゴを見ただけでわかる飯島先生はさすがですね!ノシメトンボは、蚊をエサにしており、水草だけでなく水に卵を産むトンボです。





学校に生きもののすみかを作るにはどうしたらいいでしょうか。
飯島先生が、トンボやカエルを例に、生きものによって好むすみかの違いを教えてくださいました。暗い所が好きなトンボもいれば、明るい所が好きなトンボもいるし、水に卵を産むトンボもいれば、水草に卵を産むトンボもいます。土の中を好むカエルもいれば、雨が降ったらどんどん移動するカエルもいます。

多くの生きものがやってくる「すみか=ビオトープ」を作るためには、いろいろな工夫が必要なようです。 子どもたちも熱心にノートをとっていました。

次回の授業は夏休み明け。外手小学校のどこにビオトープを作ったら1番いいのかを子どもたちと相談します。 ちゃんと生きものの視点にたって、みんなで考えてね!



第3回墨田区立外手小学校「どこに生きもののすみかを造ったらいいかな?」2009年9月11日(金)

墨田区立外手小学校、第3回目の訪問です。



前回の授業で、生きもののすみかについて学んだ子どもたち。
今回は外手小学校の中の「どこ」に生きもののすみか=ビオトープ、を造ったらいいのか考えます。みんな生きものの気持ちになって、どんな場所だったら外手小学校にやってくるのかじっくり吟味している様子。



候補地は校庭と屋上の2ヶ所です。
「校庭が良いと思う人~??」「屋上が良いと思う人~??」屋上の方が良いと考える児童が多いようです。





校庭と屋上、それぞれの良い所、悪い所を子どもたちに聞いていきます。
校庭:地面を這う生きもの(カエルなど)が来られる。
屋上:日陰と日向の両方を兼ね備えた大きなビオトープが造れる。



校庭と屋上のどちらにビオトープを造ったら生きものが喜んでくれるかを考えながら、どんなビオトープにすれば生きものが集まるのか、設計図作りを同時に行います。大きさや形、深さ等考えることはたくさんありそうです。





次回の授業で、ビオトープを造る場所と、大きさなどの設計図を決定させます!
だから、次回までにみんなでしっかり生きものの視点に立ったビオトープ案を考えておいてね!



第4回墨田区立外手小学校「屋上ビオトープに決定!」2009年11月12日(木)

墨田区立外手小学校、第4回目の訪問です。



いよいよ今日生きもののすみか=ビオトープ、を造る場所を決定します!
まずは今までの授業のおさらいです。どんなすみかにしたら生きものが喜んでくれるか、みんな覚えているかな??





・ 深さは、浅い所・深い所が好きな生きものがいるため、土に傾斜をつける
・ 深さに合わせて水草を植え、トンボやその他の水生昆虫が住みやすいようにする
・ 日陰と日向の両方の場所があるビオトープにする

ちゃんと子どもたちは覚えていました!ビオトープの場所も「屋上」に決定!
設計図も生きものが喜ぶものになったと、NPO法人アサザ基金の飯島先生が誉めてくれました!



では、ビオトープに植える水草や、メダカはどうしたらいいかな??みんなに良い考えはあるかな??
< 実は、このビオトープの授業を進めてくださっている飯島先生は、茨城県内で100校を超える学校にビオトープを造ってきました。そこで、飯島先生が「茨城県の学校のビオトープで育った水草やメダカなどを分けてもらおう!」と子どもたちに提案しました。
みんなとても嬉しそう!「お礼の手紙を書かなきゃ!」という声も聞こえています。





最後に、ビオトープを造るのに大切なのは「子どもたちみんなの力」です。
みんなが想いを一つにして、生きものの気持ちになり、力を合わせることが出来て初めてビオトープが出来ます!外手小学校の4年生は大丈夫かな??頼りにしてますよ!

いよいよ来週ビオトープ造成本番です!
体調を万全にして、頑張って造ろうね!!!



第5回墨田区立外手小学校「屋上ビオトープをみんなで造ろう!」2009年11月18日(水)

墨田区立外手小学校、第5回目の訪問です。
今日いよいよ、屋上に子どもたちとビオトープを造成します。

屋上にビオトープを造成するにあたり、事前に大人たちでビオトープの土台となる木枠造りと、シートを敷く作業を行いました。ここから先は子どもたちで完成させます!





今日の作業手順は、①土をビオトープの木枠に入れる、②屋上にある既存の花壇を植え替える、③木枠に絵を描く、④ホースを設置する、⑤水草を植える、⑥水を入れる、⑦メダカ・タニシを放流する、です。

土をバケツに入れる作業を当社の社員ボランティアやNPO法人アサザ基金の方々が行い、子どもたちが土の入ったバケツをビオトープに運び入れます。子どもたちの運ぶスピードの速さに、ボランティアも頑張ってサポートします。





屋上にはもともと使われていないプラスチックの花壇がありました。そこで、その花壇を活用して、水草やススキを植えます。そうすることで、羽化したばかりのトンボ等が隠れる場所になるのです!花壇の設置場所をビオトープに近づけるために少し移動させ、土も腐葉土を入れて栄養補給します。





同時作業で、ビオトープの木枠に絵を描きます。
子どもたちは思い思いの絵を描いていきます。中にはペンキを身体や体操服に付けながらも、一生懸命描いている子もいました!笑
ペンキはお風呂に入れば落ちますのでご安心を!でも、みんなペンキが付いていても構わず作業を進めていて、本当にとても楽しそうです!





次はホースの設置です。
今回は屋上に造成するため、通常のビオトープにも増して水の供給が必要不可欠です。理由としては、夏など干上がってしまう可能性が高いためです。
ビオトープから水道までの距離が遠いため、フェンスを利用してホースを長くつなぎ合わせ、いつでも水を入れられるように工夫しました。



平行して、水草を植えます。一緒に作業を進めるアサザ基金の方に、茨城県内の小学校の水草を持ってきていただきました。ビオトープの中の浅いところ、深いところなど、その場所に適した水草(アサザ、ミクリ等)を植えていきます。





さて、いよいよ水をビオトープに入れます!
さきほどつなぎ合わせたホースによる水の供給だけでは時間がかかるので、子どもたちとボランティアが一緒になって、バケツリレーで水を運んで入れることになりました!
「早く~!」と青空に子どもたちの声が響き渡ります。





最後にメインイベント!「メダカ・タニシの放流式」です。
「放流したい人~?」という飯島先生の問いかけに、子ども全員が一斉に「はいはいは~い!!」と手を挙げます。
選ばれた子どもたちでそっとメダカ・タニシを放流して、ビオトープ造成は終了です。





みんなお疲れ様でした!!でも本当のスタートはこれからです。これから寒い季節になるので、生きものが本格的にやってくるのは3月頃からです。3月頃に次回の観察の授業を行い、1年間の総まとめを行います。