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墨田区立中川小学校(2008年実施)

第1回中川小学校訪問「生きものとお話しよう!」2008年9月5日(金)

墨田区立中川小学校の第1回目の授業です。



中川小学校では4年生の子ども達と一緒に授業を進めます。学校にコンクリート池がすでにあるため、そのコンクリートの池を活かして今後ビオトープ造成を行っていく予定です。

2学期始まりたての中、子ども達は肌がこんがり焼けていました。

第1回目の授業なので、みんな初めて見る私たち大人に緊張気味ですが、「生きものとお話する方法」が今日の授業でわかると聞くと、とっても興味津々の様子。また、NPO法人アサザ基金の飯島さんによってスラスラと描かれるトンボやヤゴ、カエルの絵に感動し、子ども達の目の色がどんどんキラキラと輝いていく様子が窺えます。





生きものが好きな子どもが多いようで、飯島先生の質問にも積極的に答えています。今回の授業を通じて、生きものの立場になって考える視点ができたようです。最後まで飯島先生の言葉を一生懸命ノートに書き写していました。



次回は、みんなと中川小学校の周辺を探索して、学校の周りにどんな生きものがいるのか、どんな生きものが中川小学校に来てくれそうか観察します。 みんな待ちきれない様子です。 こちらもとっても楽しみです!!




第2回中川小学校訪問「学校の周りの生きものを観察しよう!」2008年9月26日(金)

第2回目中川小学校の授業です。

前回の「生きものとお話しよう」の授業を受け、今回は中川小学校の裏手にある旧中川に生きものの観察授業を行います。学校周辺にいる生きものを知ることで、その生きものをどうやって学校のビオトープに呼ぶかを考えます。





土手に着き、早速、生きもの探しがスタートです!!
川の中の生きものを探す子と、陸の上の生きものを探す子とさまざまです。川の中には、東京湾からの海水が入ってくる関係か、川の中の石をひっくり返してみると貝が石にくっついていました。子どもたちにとってはいつも見慣れた景色にも発見があり、とても驚いていました。他にも、フナムシを発見しました。





陸の上の生きもの採取組は、蝶を中心に、生きものを見つけては果敢に虫取り網を使って捕らえようと試みます!その積極的な様子に思わず感心。ところが、いざ虫取り編みの中に入った蝶や虫を、虫取りカゴの中にいれようとすると、なかなか生きものを直に手で触ることが出来ず、大騒ぎ。

結局アサザ基金の飯島先生や、担任の山本先生などが手伝うことに。
採取した生きものを学校へ持ち帰り、みんなが何を見つけ採取したかを確認します。今回は蝶を何種類も見つけることが出来ました。旧中川は学校から非常に近いため、蝶も飛んで移動してきそうです。子どもたちもそれを聞いてとても喜んでいました。 また、採取は出来ませんでしたが、シオカラトンボが飛んでいる様子も確認出来ましたので、こちらも学校に来る可能性が大です!!トンボがたくさん来るビオトープにしたいと子どもたちはとても張り切っていました!





授業が終わると、採取した生きものは窓からきちんと放しました。

この生きものたちを呼べるビオトープにするため、次回はビオトープの設計図を考えます。子どもたちのアイディアに乞うご期待です!



第3回中川小学校訪問「ビオトープの設計図を作ろう!」2008年10月17日(金)

墨田区立中川小学校の第3回目の訪問です。
今回は中川小学校に造成するビオトープの設計図をみんなで考えます。

今日は、ビオトープ造成支援を一緒に行っている、NPO法人アサザ基金の方のご紹介で、財団法人リモート・センシング技術センターの上林さんがゲストでいらっしゃいました。この方は衛星画像を取り扱っており、墨田区の衛星画像を持ってきてくださいました。衛生画像を見るのは初めての子どもたち。「宇宙から撮影された画像だよ」という説明に、大興奮の様子!
今回の授業で、実際の墨田区の衛星画像を見ることにより、中川小学校の周りの公園の位置や、どれくらい緑があるかを確認出来ました。





次にいよいよ本題のビオトープの設計図作りです!

まずは、個々にどんなビオトープにしたいか、どんなビオトープにすると生きものが喜ぶものになるのか、子どもたちから意見を聞きます。「水の中の土を斜めにする!」「水草を植える!」など、生きものの視点に立ってみんな考えます。はじめからいる生きものは『メダカ』と『タニシ』に限定し、カエルやトンボなどが来てくれるビオトープを目指すという提案が、飯島先生から出ました。子どもたちは一生懸命考えている様子です。



どんなビオトープにするかイメージを膨らませるため、みんなで実際のビオトープ造成現場に移動してみました。ビオトープの土台となるコンクリート池の寸法を測ってみると、横幅は4mもあり、思っていたよりは大きなビオトープになりそうで、子どもたちはとても喜んでいました。「土の深さはどうするの?」「周りにある石はビオトープに活用出来ないかな??」みんな実際のビオトープを間近にすることで、ビオトープ像が膨らんでいくようです。





最後に教室に戻って、ビオトープ設計図の最終確認です。
中川小学校では、『メダカ』と『タニシ』のビオトープという事で子どもたちも意見がまとまりました。

実際のビオトープ造成は11月中頃。
キレイな秋晴れになってくれることを祈ります。



第4回中川小学校訪問「ビオトープ造成!」2008年11月10日(月)

墨田区立中川小学校、第4回目の訪問です。
今日ついに、中川小学校にてビオトープ造成の作業を行います!

今日の作業の流れは、①土をコンクリート池に入れる、②整地する、③水草を植える、④水を入れる、⑤メダカ・タニシを放す、以上で完成です。



まずは土を池に入れますが、これがなかなかの力作業!女の子も男の子もみんなで土を運びます。でも、普段の生活ではなかなか触れない土なので、みんなとても楽しそうです。服が汚れようがお構いなしに、進んで土と格闘しています。

土がある程度入ったところで、整地を行います。土は傾斜をつけ、いろいろな生きものが住みやすいように工夫します。





次は水草を植える作業です。浅瀬にはセキショウやショウブ、深いところにはマコモやフトイなど、その場所その場所に適応した植物を植えます。子どもたちも初めてみる植物ばかりで、しっかり勉強していました。





次に水を入れます。みんな水を入れている最中もじっとビオトープを見ています。その真剣な眼差しに、子どもたちのビオトープへの想いを感じます。
最後にメダカ・タニシ、コンクリート池に住んでいたシオカラトンボのヤゴを放し、ついに完成です!!





子どもたちのうれしそうな笑顔を見て、私たち大人も思わず笑顔になります。でも、本番はここから、冬を越して春から生きものがたくさん来るように、みんなでビオトープを維持してください!



次回は来年度、みんなが5年生になった春に観察の授業を行う予定です!